社会保険労務士のジレンマ
こんにちは。
社会保険労務士試験の勉強をしている人の多くは将来の転職だけでなく独立開業も視野にいれて励んでいる人が多いと思います。
でも、この勉強、進めば進むほど、「いや、ちょっと待てよ…」と思う人は意外と多いのではないかと思います。
社会保険労務士の勉強はその名のとおり、社会保険の勉強に他ならない訳ですが、日本の社会保険制度は国民の大多数である被用者が会社に勤めながら、会社にもうまくコストを負担させていきながら生活の安定を実現させ、ひいては社会の安定を図っていく仕組みなんです。
会社に勤めている人は簡単に頸にできない、勤務中に災害にあったらしっかり補償が得られる、育児・介護が発生したら両立支援が受けられる、健康保険の手当てや老後資金の準備も会社に協力させる、といったところです。
一生懸命勉強すればするほど、被用者はいかに会社の支援が得られるのかわかってきますから、みすみすこの立場を失って裸一貫で起業する!とはなりにくいわけです。
社会保険労務士の開業は他の士業と比べ高齢者がとても多いと言われていますが、その理由はこんなところにもあるのかもしれません。定年まで勤めあげてから起業という訳です。